検査科

患者さまから採取した血液や尿を検査する検体検査と、患者さまの身体状態を直接検査する生理機能検査を行っています。 これらの検査を迅速、正確、精密に行い、診療科に検査結果を速やかに提供することで、医師が的確な診断や、 効果的な治療が行えるよう支援を行っています。

生理機能検査

心電図

心臓が動く際に発生する微弱な電気信号を波形として記録する検査です。 検査は手首、足首、胸部にそれぞれ電極を付けて行います。 波形の異常や脈の乱れから、狭心症や不整脈などの心臓病の有無を調べる検査です。

検査時の注意

胸、手首、足首が出るようにして、ベッドに寝ていただきます。

検査時間

着替えを含め5分程度です。

心電図

ホルター心電図

携帯式の心電図計を24時間装着して、日常生活中の長時間の心電図を記録します。 これを解析して、狭心症や不整脈の有無や、薬の効果などを調べる検査です。

  • ホルター心電図計を装着している時は、入浴やシャワーはできません。
  • 検査当日は、首元に電極を付けるため、えりがあまり開いていない衣服が適しています。
  • 診断の参考にするために、検査中の日常行動や症状を行動記録ノートにつけていただきます。
  • 翌日、ホルター心電図計を外すために来院していただきます。取り外しの時間は5分程度です。
検査時間

装着時間は15分程度です。

ホルター心電図

トレッドミル検査

心電図の電極と血圧計を装着して、ベルトコンベアーの上を歩いていただきます。

運動することで心臓に負荷をかけ、安静時ではわからない狭心症や不整脈の診断を行います。

検査は循環器の医師が立ち会いのもとで行います。

検査時間

運動時間は運動能力により個人差がありますが、5~15分位です。
電極の装着や着替え等も含めて30分程度です。

トレッドミル

超音波検査

人間の耳に聞こえない高い周波数の音波(超音波)を使い、超音波を送受信する探触子(プローブ)を身体にあて、 身体の中の状態を画像に変換して調べる検査です。観察部位と探触子との間に空気が入らないようにゼリーを塗って検査をします。

超音波検査は、被爆のおそれがなく基本的に無侵襲であるため、必要に応じて繰り返し検査が可能です。

検査時間

検査する部位によって異なりますが、10~30分位です。

検査時の注意事項

腹部の検査は原則として検査前は絶飲食となります。

超音波診断装置
超音波検査の種類
  • 腹部超音波検査

    肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓、膀胱、前立腺、子宮、卵巣などの臓器を検査します。

  • 心臓超音波検査

    心臓の大きさ、弁の状態、動きなどを検査します。

  • 表在超音波検査

    乳腺、甲状腺など体表に近い臓器の状態やリンパ節、皮下腫瘤などを検査します。

  • 血管超音波検査

    頸動脈、下肢血管(動脈・静脈)、腎動脈などの検査を行います。動脈では動脈硬化の程度、狭窄部位の有無や、静脈では血栓などの検査を行います。

呼吸機能検査

肺の大きさ、気管や、気管支の狭窄などの有無を調べる検査で、肺活量と努力性肺活量の2種類の検査を行っています。

気管支喘息や肺気腫などの肺疾患の診断や重症度の判定に役立ちます。 また、手術前の検査として全身麻酔を必要とする手術では十分な呼吸機能があるか確認しておく必要があります。

検査の方法

口にマウスピースをくわえて呼吸をします。ノーズクリップで鼻を挟みますので、鼻からの呼吸は出来ません。 技師の合図に合わせて息を吸ったり吐いたりしていただきます。 この検査は一生懸命、力を入れて吸ったり吐いたりしなければなりません。 そのため技師が大きな声でかけ声をかけますので、診断に役立つ正しいデータがとれるように頑張っていただきます。

検査時間

10分程度です。

呼吸機能

ABI PWV

ABI(足関節上腕血圧比)とPWV(脈波伝播速度)の2項目を同時に判定します。

ABI(足関節上腕血圧比)は、足首と上腕の血圧を測定し、その比率(足首収縮期血圧÷上腕収縮期血圧)を計算したものです。 動脈に狭窄や閉塞があるとそれより末梢の血圧は低下します。動脈の狭窄や閉塞は主に下肢の動脈に起こることが多いため、 足首と上腕の血圧の比によって狭窄や閉塞の程度がわかります。

PWV(脈波伝播速度)は、心臓の拍動(脈波)が動脈を通じて末梢へ届くまでの速度のことで、動脈硬化の程度を調べる検査です。 動脈壁が厚くなったり、硬くなったりするとPWVは速くなります。

検査時間

着替えを含め5~10分程度です。

ABI・PWV

FMD(血管内皮機能検査)

平成27年2月から動脈硬化の初期段階から評価が可能なFMD検査を始めました。

動脈硬化は血管内皮機能障害から引き起こされると言われており、 FMD検査は動脈硬化が引き起こす様々な疾患に対する早期発見・早期治療に有用です。

検査時間

15分程度

検査時の注意事項

検査前4時間以上の絶食とさせていただきます。

詳しくは、「循環器内科」のページをご覧ください。

筋電図検査

運動障害(痺れ、痛みなど)の原因が末梢神経によるものかを調べるための検査です。

手足の神経に電気刺激を与えて、伝わる速さや反応の大きさを計測します。ピリピリ感や違和感を覚えるかもしれませんが、体には害はありません。

検査時間

検査部位によって異なりますが、30~60分位です。

筋電図検査

検体検査

検体検査は、血液・尿など一般的な検体では複数の機器と顕微鏡で技師の「目」を駆使し、迅速で正確な検査結果を報告できるよう、精度管理を行っています。

その他、輸血を行う為の輸血検査も行っています。